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 絶滅が危惧される渡り鳥「ソデグロヅル」が12月初め、旭市の水田地帯に飛来しているのが目撃され、同市後草の遠藤清さん(69)がその姿を撮影した。

 遠藤さんによると、東庄町のハクチョウ飛来地に朝から撮影に出かけた際、仲間に教えられて行ってみると、翼の先端が黒い大型の鳥3羽がいた。えさをついばんでいるところや飛び立つ瞬間、並んで飛ぶ姿などを500ミリの望遠レンズで遠くから撮影したという。

 遠藤さんは10年前に脳内出血を発症し、左半身まひの後遺症が残った。同じように半身まひの人が写真を撮っていると知り、5年ほど前から市の教室に通うなどして写真を趣味にしてきた。「写真はリハビリ」。ほぼ毎週末、妻の運転で撮影に出かけ、三脚を使って右手だけで撮影する。遠藤さんは「もっと良いのを、もう1枚、もう1枚と撮りたくなる」と笑う。

 山階鳥類研究所の平岡考専門員によると、ソデグロヅルは世界に3千羽余りしかいないと考えられる貴重種。おもにロシア東北部で繁殖し、中国で越冬する。国内では長く観察記録がなかったが、ここ数年はまれに見られることがあり、県内でも2011~12年の冬に印旛沼周辺で1羽が観察されたという。平岡さんは「見かけても追い回さず、そっと見守ってほしい」と話している。(福田祥史)