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 ニホンザルの味覚は甘みに敏感で、ヒトが感じないわずかな甘さも、ヒトが砂糖をなめた時のように感じることを京都大霊長類研究所の今井啓雄准教授(分子生物学)らの研究チームが明らかにした。甘みの測定技術に応用すれば、新たな甘味料の発見などに役立つと期待される。16日、英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。

 ヒトはショ糖(砂糖)や果物に含まれる果糖を最も甘いと感じる一方、水あめの主成分である麦芽糖は甘みが弱いと感じる。

 今井さんらはヒトやサルの舌にある甘みを感じるたんぱく質に着目した。ヒトのたんぱく質は麦芽糖にほとんど反応しなかったが、ニホンザルは麦芽糖とショ糖の両方に反応。ヒトが甘みを感じないほどの麦芽糖の甘みを、サルはショ糖と同じぐらい強い甘みだと感じることが分かった。実際、ニホンザル4匹に麦芽糖を溶かした飲み物を与えると、ショ糖と同じように好んで飲んだ。

 麦芽糖は植物の葉などに含まれるでんぷんが分解されてできる。今井さんは「ニホンザルは葉っぱを食べても砂糖に近い甘みを感じている可能性がある」と話す。サルの甘みの感じ方の測定システムが出来れば、企業が甘味料の開発に応用できる可能性があるという。(西川迅)