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 虐待で亡くなった子は0歳児が最も多く、加害者の半数超は実母――。2003年7月以降の児童虐待死事例(無理心中を除く626件)を分析した社会保障審議会児童部会の専門委員会の報告書からは、こんな傾向がみてとれる。

 虐待で亡くなった18歳未満の子どもの年齢は、0歳児(283件)、1歳児(76件)の順に多く、5歳未満が8割超を占める。

 主たる加害者は実母(348件)、実父(98件)、両親(47件)の順。実母の交際相手が加害者になるケースも少なくない。

 死因となった主な虐待の累計は、暴行など身体的虐待(410件)とネグレクト(169件)で全体の9割超を占める。加害の動機は「保護を怠ったことによる死亡(ネグレクト)」(91件)、「しつけのつもり」(76件)、「子どもの存在の拒否・否定」(61件)が目立つが、不明も180件ある。

 虐待の詳しい背景がよく分からない事例のほか、実際には虐待の可能性があっても見逃されて国の統計に含まれない事例も相当あるとみられる。このため専門家は、亡くなった子どもに関する情報を関係機関が持ち寄り、原因や背景を一例一例きちんと調べる「子どもの死亡事例登録・検証制度(Child(チャイルド) Death(デス) Review(レビュー))」の必要性を唱えている。

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