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 全国の大規模肉牛農家らが20日にも、「原料」となる子牛の最大の市場を持つホクレン農業協同組合連合会(札幌市)に売買手数料の引き下げを求める。農家側が公式に農協側へ手数料引き下げを求めるのは珍しい。政府が掲げる農協改革に呼応した形だ。

 要請するのは全国肉牛事業協同組合(東京、組合員930人)。肉牛農家は、生後数カ月の子牛を買って2年近く育てた後に販売する。子牛は国内で年約85万頭が取引されており、うち4分の1程度の最大シェアを持つのがホクレンの市場(道内7カ所)だ。

 農家がホクレン市場で買う際の手数料は子牛の価格の1%。子牛を市場で売る場合は、地元農協に2%前後、ホクレンに約1~2%の手数料を払う。

 収入の割に手間がかかることなどから肉牛農家の廃業や規模縮小が増え、牛の飼育数は減っている。子牛は希少となり、価格は3年前の1頭約50万円が90万円弱になった。一方、円安によるエサの高騰、電気料金値上げなどで経費は増え、農家の経営は圧迫されているという。

 肉牛組合の山氏徹理事長は「農協は『農家の収入を1円でも増やす改革をする』という。まず自己判断でできる手数料引き下げをしてほしい」と訴える。

 ホクレンは北海道の地域農協などの連合で、農産物や資材の販売を手がける。農協グループには、全国農業協同組合連合会(全農)という全国団体があるが、北海道など農業が盛んな地域では、全農と別に独自活動する団体がある。(編集委員・小山田研慈)