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 相次ぐ児童虐待を受け、大阪府警は来年4月に、都道府県のわくを超えて所在不明の子どもを追跡し、安否を確かめる専門部署「児童虐待対策室」を設ける方針を決めた。捜査関係者が明らかにした。トップに警視の専属所属長を据える。警察庁は都道府県警のこうした部署を「ほかに把握していない」としており、全国初とみられる。児童相談所(児相)や自治体と連携し、事件を未然に防ぐ。

 対策室は生活安全部少年課に設置。計15人程度の組織となる見通しだ。大阪府内では11月、行政側が3年前から所在を確認できていなかった梶本樹李(たつき)ちゃん(死亡当時3)=堺市北区に住民票=の遺体が山中で発見される事件が起きた。府警が死体遺棄などの疑いで逮捕した父母は様々な理由で、樹李ちゃんの健康診断の受診を拒んでいた。

 これまでは健康診断を受けずに転居するなど、理由がわからないまま子の所在が長期間確認できない場合、多くは転居先の警察に情報提供するだけだった。対策室は事件を教訓に、経験豊富な捜査員らが児相や自治体からの情報を集約して分析。大阪府内外で、子どもの安否を確かめる。

 厚生労働省によると、18歳未満の児童への虐待に関する児相の相談対応件数は昨年度、大阪府内が全国で最も多く、1万6581件だった。