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 国の特別天然記念物タンチョウを高病原性鳥インフルエンザから守るため、北海道釧路市の阿寒国際ツルセンター「グルス」は21日、活魚給餌(きゅうじ)の中止を決めた。魚を巡るタンチョウとオジロワシなどとの争奪戦は冬の観光の目玉だったが、見られなくなる。

 グルスでは自然界の餌が乏しい冬季、環境省の委託でタンチョウに飼料用コーンを食べさせているほか、「自然の餌も食べさせたい」と、地元の愛護会が約半世紀前から活魚を与えてきた。

 だが鳥インフルが道内にも広がり、同省から「野生動物同士の接触を避ける必要がある」との指導を受け、15日から活魚の給餌を中断した。同省などとの21日の協議で、鳥インフルの収束後も再開せず、ワシをおびき寄せない方法を検討することを決めた。

 グルスには国内外から年間約3万4千人が訪れる。その半数超が活魚給餌のある12~2月に集中しており、大幅な減収が予想される。河瀬幸館長は「ワシとのバトルを楽しみにしている人は多くて残念だが、仕方がない」と話している。(奈良山雅俊)