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 家庭用の電気給湯機「エコキュート」をめぐり、「運転音で眠れない」といった、自治体への相談が増えている。設置の際には、隣家への影響を十分に考慮するなどの注意が必要だ。

家庭用省エネ機器、設置にご注意

 エコキュートは、大気中の熱を集めて使う「ヒートポンプ」で湯を沸かす電気給湯機の愛称。原理はエアコンと同じで、熱を冷媒(二酸化炭素)に取り込み、圧縮して高温化する仕組みだ。機器は屋外に設置され、割安な夜間電力を使い、昼間に使う湯を夜に沸かしてためる。同じ電力でも、ヒーターで沸かす電気温水器とは別物だ。

 業界団体の日本冷凍空調工業会によると、2001年から販売が開始された。会員では大手家電メーカーなど9社が製造し、出荷台数は累計で約500万台。省エネ性能に優れているとして、経済産業省が10年度まで補助金を出して普及を後押しした。

 埼玉県の60代の夫妻は昨年1月の夜中、1階の居間で、「ゴーン」と圧迫されるような低い音が響くのに気づいた。調べると自宅から約2メートル離れた隣家の敷地に新設されたエコキュートからだった。

 夫妻はそれ以来、不眠や吐き気など体調を壊し、「普段の生活ができなくなった」と訴える。昨夏、メーカーや隣家などに稼働の差し止めと損害賠償を求め、さいたま地裁川越支部に提訴。「もとの静穏な生活に戻して欲しい」と訴えるが、メーカーなどは「音のレベルは低く違法性はない」「法の規制はない」などと反論している。

 原告側の代理人の井坂和広弁護士によると、エコキュートの運転音が原因で訴訟や民事調停に至った例は、自身が関わったものだけで9件あるという。

 国の消費者安全調査委員会(消費者事故調)は14年、ある群馬県の住民が訴えたケースについて調査結果を発表した。エコキュートには圧縮機や送風機が搭載され、稼働時に運転音が発生し、その中には周波数の低い低周波音も含まれる。消費者事故調は、隣家のエコキュートの運転音や低周波音が不眠や頭痛などに関係している可能性を指摘した。

 日本冷凍空調工業会は「音と健…

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