拡大する写真・図版 瀬戸内海の太陽と潮風を浴びて育った漁師デニムは色落ちがきれいだと人気が出て、今では15人の漁師が、一本釣りや刺し網漁の傍ら中古デニムを育てている。左端が組合長の田頭信親さん=広島県尾道市、内田光撮影

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 2万2千円の新品デニムを漁師が1年間はいたら、4万2千円の中古デニムに――。そんな驚きの取り組み「尾道デニムプロジェクト」が広島県尾道市で続いている。漁師や農家など、様々な職業の住民がはき古して色落ちさせる。味が出た1点もののデニムは、全国のファンを引きつけている。(内田光)

組合長「高値で誰が買うんじゃ」

 「自分らのはいたデニムが倍の値段で売れるなんて信じられんけえ。普通は新品がええじゃろ」

 そう話すのは、しまなみ海道を渡ってひとつ目の島、向島の漁協組合長を務める田頭信親(たがしらのぶちか)さん(73)だ。プロジェクトが始まった2013年から参加し、これまでに6本のデニムをはき古してきた。

 企画したのは町おこしを手がける会社「ディスカバーリンクせとうち」(尾道市)。同じ備後地方の広島県福山市などでつくられたデニムを漁師や農家、大学教授や寺の住職など様々な職業の人たちに1年間はいてもらう。普段の生活や仕事で色落ちさせた中古デニムを尾道に来て買ってもらうことで、観光や地場産業の発信につなげる狙いだ。

 田頭さんは最初、無料で1年間デニムをはいてくれという企画に、半信半疑だったが、「タダではけるんじゃったら作業ズボンも買わんでええし、やってみよか」と軽い気持ちで引き受けた。

 1年後、色落ち具合や生地の傷みをチェックされ、4万2千円の値がついた。自分のはいたものに高値がついてうれしかった半面、「そんな高値で誰が買うんじゃ」と心配した。ところが、間もなく買い手がついて2度驚いたという。

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