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 ダチョウなど飛べない鳥のグループ「走鳥類」の祖先は、北半球にすむ飛べる鳥だった、という新説を日本、中国、デンマークなどの国際研究チームが発表した。マダガスカルで絶滅した巨大な鳥の骨のDNA解析から、走鳥類の起源は南半球にあったという従来の通説を覆した。米科学誌カレントバイオロジーに論文が掲載された。

 走鳥類はダチョウやキウイ、エミューなどが現存しているが、既に絶滅したものも含め南半球に分布する。これまでは、1億年ほど前まで南半球にあったとされるゴンドワナ大陸で生まれた祖先が、大陸がアフリカや南アメリカ、オーストラリアなどに分かれる過程で散らばり、進化したと考えられてきた。祖先が飛べたかどうかははっきりしなかった。

 チームは、マダガスカルで数百年前に絶滅した体高3メートル以上、体重400キロ以上あった走鳥類「エピオルニス」の骨から、細胞核とミトコンドリアのDNAの採取・解析に成功。走鳥類に近い仲間も含めて系統関係を分析すると、走鳥類の祖先は7千万年前ごろは体重が2~5キロ程度と小型だったという推定結果が出た。北半球で化石が見つかっている飛ぶ鳥の特徴を持つ鳥類「リトルニス」に近いこともわかった。

 チームの中国・復旦大の米澤隆弘副教授は「もともとはリトルニスのように北半球にいた祖先が南半球に渡り、どこかの時点で飛ぶ能力を失ったと考えられる。南半球では哺乳類との競合が少なく、多くの大型の種に進化したのではないか」と話している。(吉田晋)