[PR]

 10日告示、15日投開票の大鹿村長選は5日、リニア中央新幹線工事をめぐるJR東海への対応が争点になる見通しとなった。3選をめざす現職の柳島貞康氏(65)の工事容認に対し、「現状では住民の不安は拭えない」とする新顔で元土地家屋調査士の酒井和美氏(69)=ともに無所属=が同日、立候補を表明した。

 2011年に大鹿村を通るリニア路線を国が決定後、13年の前回は柳島氏が無投票再選した。リニアに関する課題の賛否が村長選で問われるのは初めて。

 村出身で飯田市在住の酒井氏は5日の記者会見で「行政の継続性の立場から、リニア工事を止めるための立候補ではない」と説明。そのうえで「工事車両の通行による住民生活や環境への被害でJRに補償を求めたり、情報公開を迫ったりするには強気の交渉が必要だ」と主張した。トンネル掘削残土の埋め立て地に見通しが立たない状態で村が工事を容認したのは「論外」と批判した。

 一方、柳島氏は昨年11月、南アルプストンネルの着工を受けて「ひと区切りだが、工事の本格化で増える課題に取り組んでいく」として立候補を表明した。リニア事業の容認には「村が拒否する選択肢はなかった」と述べ、「工事の影響をなるべく小さくしていく努力をする」とした。

 12月16日現在の有権者は933人。(山田雄一)