[PR]

 関東大震災で亡くなった遊女らの慰霊碑がある吉原弁財天本宮で、作家で僧侶の家田荘子さんが毎月続ける供養が18年目を迎えた。女優、ウェートレス、コンパニオン。10代から職業を転々とした。「流されてきた人生を今振り返ると、供養のため生を受けたとわかる」。最後の1人が安らげるまで続けるという。

 東京都台東区千束。昨年11月の午後、墨染めの衣に柿色の袈裟(けさ)をかけ、家田さんは18年目最初の供養に弁財天を訪れた。社殿に合掌の後、死者を慰霊する観音像の前に立つ。般若心経、理趣経、陀羅尼(だらに)。静かに、次第に激しく。観音像がひっそり見下ろす境内に、線香の煙が読経と溶け合い、消えていく。1時間半後、読経が終わると、とっぷりと日が暮れていた。

 死者の思いを意識したのは、1991年に大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した「私を抱いてそしてキスして」の2年越しの米国取材でエイズ患者と過ごした時。「親しい患者さんが亡くなった後、姿が見えた。うれしかったが、死してなお楽になりたいと求めていると感じた」。帰国後は救うすべを求めて水行などを重ね、仏行も必要と得度を考えるように。そんな99年の夏、吉原弁財天と出会った。

 関東大震災の大火が吉原を襲っ…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。

2種類有料会員記事会員記事の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら