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 愛知県瀬戸市の陶原公民館で開かれた式には、染色体異常の障害がある池戸美優さん(20)が新成人代表の一人として出席し、記念品を受け取った。付き添いで参列した母親の智美さんが涙をこらえながら見守った。

 美優さんは1950グラムの低体重で生まれた。翌日には自力呼吸が困難になり別の病院に搬送された。「命だけは助けて」。智美さんの願いは届き、一命はとりとめた。

 約1カ月後。美優さんは染色体異常と診断された。ショックを受けたが、夫から「美優は大きな使命を持って生まれた。大丈夫」と励まされた。あれから20年。同居の両親や夫ら家族と共に、言葉が出せない美優さんの生活を支えてきた。

 式の直前。振り袖姿の美優さんに、智美さんが「きれいですね」と言葉をかけると、美優さんはにこっと笑顔を返した。「楽しい20年間と今なら思える。ありがとう」。智美さんも笑顔で言った。(後藤隆之)