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 東京・天王洲の寺田倉庫G1ビルで8日開幕したデビッド・ボウイの大回顧展「DAVID BOWIE is」。この日は、ボウイが存命であれば70歳の誕生日。入場者らは独特の世界観を楽しんだ。

 1988年から東京に住むデザイナーのトニー・クロスビーさん(48)は、息子と娘と来場。ボウイが扮したキャラクターのメイク「稲妻マーク」を3人そろって絵の具で描いてきた。

 「こんなに良い物を良い状態で保ってきたのは信じられないくらいです。70年代から、ロンドンでリアルタイムでボウイを聴いてきた。音楽だけでなく、ファッションでも映画でも存在感を示した人」とトニーさん。息子のエルビスさん(11)は「すごいファッションもあって、格好良いと思った」、娘のキキさん(8)は「服がおもしろかったです。もう1回来たい」と話した。

 スタイリストを目指している神奈川県二宮町の阿部洋己さん(21)は「特にボウイファンというわけではないのですが、視野が広く、多才な人だと思った」。とくに、ボウイが見いだしたと言えるデザイナーのアレキサンダー・マックイーンのコートの前で釘付けになったという。

 そして、ボウイの「転換のセンス」に感銘したという。「ある音楽から受けた刺激を、たとえば服に置き換えられる。影響を受けた映画をそのまま音楽にするのではなくて、デビッド・ボウイというフィルターを通して、共通しながらも違う音楽の世界にしてしまう。そのセンスに驚いた。エネルギーをいただきました」

 1973年のボウイ初来日公演を見たという東京都三鷹市の主婦(62)は「展示会を心待ちにしていました。ボウイの表現の展開は、次が予想できないものでした。どこを切ってもひとつとして同じようなものはなく、どこを切ってもどれもすてきなのがデビッド・ボウイ。年をとってもすてきでした」。

 同じく初来日公演から見続けてきたという友人の千葉県浦安市の主婦(62)は「もううるうるです。声や発想が好きなのですが、深い意味の自由を知っている人だ、と思います。エンドレスで見ていたい展示会ですね」と話していた。(米原範彦)