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 第156回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が19日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞に山下澄人(すみと)さん(50)の「しんせかい」(新潮7月号)、直木賞に恩田陸(りく)さん(52)の「蜜蜂と遠雷」(幻冬舎)が選ばれた。副賞は各100万円。贈呈式は2月下旬、東京都内で開かれる。

 山下さんは1966年、神戸市生まれ。高校卒業後、脚本家の倉本聰さんが主宰する「富良野塾」に入塾。96年から劇団「FICTION」を主宰する。2012年、「緑のさる」で野間文芸新人賞。芥川賞候補は4回目だった。

 受賞作は富良野塾での記憶をたどった青春小説。18歳の主人公が生まれ育った神戸から遠く離れた北海道の学校で、仲間と造った建物に寝起きし、まき割りや家畜の世話をしながら演劇を学ぶ。作者自身の体験を下敷きにしながら、思い出す度に変質していく記憶のあやしさを描いた。

 恩田さんは1964年生まれ。子どもの頃は父の転勤に伴って仙台市などで暮らした。早稲田大学を卒業後、92年に会社勤めをしながら書いた「六番目の小夜子」でデビュー。2005年「夜のピクニック」で吉川英治文学新人賞と本屋大賞を、06年「ユージニア」で日本推理作家協会賞を、07年「中庭の出来事」で山本周五郎賞を受賞した。直木賞は6回目の候補でつかんだ。

 受賞作は、日本の国際ピアノコンクールを舞台にした青春群像小説。養蜂家の父とともに各地を転々とし自宅にピアノを持たない少年や、かつてCDデビューしながら母の急死以来、ピアノが弾けなかった女性、名門音楽院のカリスマ性のある男性らが競い合う姿を描いた。