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 22日に投開票される沖縄県の宮古島市長選で、安倍政権と翁長雄志(おながたけし)知事がにらみ合いを演じている。3選を目指す現職に新顔3人が挑む構図で、政権と翁長氏がそれぞれ支援する候補にテコ入れ。来年の知事選や次の衆院選の行方を占う緒戦と位置づけ、勢力の拡大を狙う。

 「現職は、住民からの信頼度などいろいろ加味される。しっかり注視し、結果を踏まえ振興策に役立てたい」。鶴保庸介・沖縄北方相は17日の閣議後の記者会見で、宮古島市長選についてこんな見方を示した。

 同市長選で自民は現職の下地敏彦氏を推薦、翁長氏は新顔で元県議の奥平(おくひら)一夫氏を支援する。「宮古島市長選、(沖縄県)浦添(うらそえ)市長選は大変重要な選挙だと認識している」。自民党の二階俊博幹事長は6日、党本部で、浦添市長選(2月12日投開票)で再選を目指す現職の支援者に、「党を挙げての応援」を約束した。二階氏は12月末に沖縄を訪れ、県連幹部と意見を交わすなど頻繁に情勢を分析し、業界団体などにてこ入れを図る。

 安倍政権は宮古島や浦添、さらに4月のうるまの各市長選の結果が、米軍普天間飛行場の辺野古移設で対立する翁長氏との力関係に直結するとみる。県内11市の市長は翁長氏支持が2人に対し、浦添、宮古島を含む9市長は政権に協力。「チーム沖縄」を結成し、菅義偉官房長官に予算要望をするなどしてきた。

 来年は1月に辺野古を抱える名護市長選、秋には知事選が控え、衆院は年末に任期満了を迎える。政府関係者は「もし宮古島市長選を落とせば、続く選挙にもドミノのように影響しかねない」と指摘。今回の市長選は、「何としても勝ちたい」(官邸幹部)のが本音だ。

 一方の翁長氏は今月9日に宮古島入りし、奥平氏の支援を表明。自らが核となって無党派層を取り込み、支持を広げようと、18日にも応援に入る予定で、知事周辺は「9市長の一つでも切り崩したい」と語る。衆参6議席を翁長支持派が独占するなか、市長選で連勝できれば、主張する辺野古反対の「民意」はより強固となるとみる。

 宮古島では、防衛省がミサイル部隊など最大800人規模の陸上自衛隊部隊の配備を計画。計画の是非も市長選の争点のひとつだ。下地敏彦氏と真栄城(まえしろ)徳彦氏は配備容認、奥平氏と下地晃氏は反対の立場。計画への賛否が選挙結果に影響する可能性もあるが、稲田朋美防衛相は17日、「選挙いかんによって何か(計画に)変更があるということではない」とクギを刺した。(山下龍一、吉田拓史、山岸一生)

沖縄・宮古島市長選の候補者(いずれも無所属、届け出順)

・奥平(おくひら)一夫氏(67)=民進推薦。新顔、元県議。翁長雄志(おながたけし)知事が支持

・下地敏彦氏(71)=自民推薦。現職。3選を目指す

・下地晃氏(63)=社民、沖縄社会大衆推薦。新顔、医師

・真栄城(まえしろ)徳彦氏(67)。新顔、前市議