拡大する写真・図版 仮装した看護師らスタッフと一緒に、親子でクリスマス会を楽しんだ=昨年12月18日、円グループ提供

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 精神疾患がある親と暮らす子どもに支援の手はあるのでしょうか。同じ境遇の人同士が語り合う場のほか、子どもが幼いころから親子を支援する試みもあります。

 昨年12月18日、東京都立川市にある精神科の訪問看護ステーション「卵(らん)」では、一足早いクリスマス会が開かれていた。

 保育園児を連れて参加した女性(38)は32歳の時に統合失調症と診断された。体調がすぐれず、育児や家事が思うようにできないこともある。周りの母親には病気のことを言えず、チラシで集まりを知って一昨年から参加している。

 卵では月に1回、子どもがいる患者が対象の交流会がある。自宅で訪問看護を利用する数人が、子ども連れで集まる。親は子育ての悩みを語り合い、情報交換をしながら2時間ほど過ごす。女性は「同じ立場のお母さんと話せて、『私の場合はこうだったよ』とアドバイスももらえる。ほっとできる場所」と話す。

 子どもたちは親と別の部屋で、私服姿の看護師らと一緒に遊び、温かいおにぎりを食べる。普段は親を気遣って甘えられないが、ここでは安心して子どもでいられる。

 卵を運営する円グループは、2006年からこうした親と子どものグループワーク「PCG」を始めた。円グループを設立した寺田悦子さんは「PCGや毎週の訪問看護で、まず親を元気にしたい。それは家で一緒にいる子どもの暮らしの安定にもつながる」と狙いを説明する。

 寺田さんは05年から精神科の訪問看護師として地域に出ている。そこで出会った子どもたちに衝撃を受けた。

 離婚してひとり親となり、貧困状態にある子ども。親の体調がすぐれず、十分に面倒をみてもらえない子どももいた。「子どもにも関わるべきだと気づかされた。世帯を丸ごとみる必要性は今も感じています」と寺田さん。

 子どもが通う小中学校や保育所…

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