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 集団的自衛権の行使を認めた2014年7月の閣議決定に関連し、内閣法制局が国会審議に備えて作成しながら開示を拒んでいた「想定問答」について、総務省の「情報公開・個人情報保護審査会」は17日付で情報公開法などで定める「行政文書」に当たるとして開示すべきだと答申し、法制局に通知した。これを受けて法制局は18日、朝日新聞に文書を開示した。

 開示されたのは、横畠裕介・内閣法制局長官の国会答弁用に法制局が作成した想定問答。内閣法制次長が了解した想定問答12問と次長了解前の11問の計23問で、A4判換算で125枚ある。答弁を作る際のたたき台に当たり、実際の答弁との違いがあれば、憲法解釈変更について法制局内の議論の一端がうかがえる可能性がある。

 想定問答では、例えば「国連決議があれば、武力の行使は認められるということになるか」という国会質問を想定。答えには「『武力の行使』は、『新三要件』【名称P】を満たすことになるもの」と書かれ、表現を保留する「ペンディング」の頭文字が残り、名称が協議の焦点になっていたことがうかがえる。また、「国家安全保障局と内容すりあわせ中」と書かれ、閣議決定前の作成過程がうかがえる部分もあった。文書の電子データには「『立場にない』なら『差し控え』で」など付箋(ふせん)の注意書きが残る部分もあった。

 文書については、想定問答の項目別一覧の記録を朝日新聞が入手し、昨年2月に報道。同月18日の参院決算委員会でも開示要求があった。横畠長官は「長官にまで上げたがボツになったものがある」と述べ、「担当者から想定ベースの答弁資料の案をもらった」と存在は認めたが、「想定問答はできあがらなかったものであり、組織的に用いるものではないということだ」として公開すべき行政文書ではないと主張。法制局は朝日新聞の情報公開請求に対しても昨年3月に「不開示」とした。このため、朝日新聞記者が昨年4月、法制局に不服を申し立て、情報公開・個人情報保護審査会が審議していた。

 審査会は昨年9月から計4回、元高等裁判所長官、弁護士、大学院教授の3委員が審議。答申書では、想定問答は決裁手続きが踏まれるなど、法制局内で組織的に利用されていると認定。「長官の最終決裁を終えたもののみを行政文書とし、それ以前の段階における国会答弁資料案は行政文書に該当しない」とする法制局の説明を「適切ではないというべきだ」と指摘した。「国会答弁資料案が不採用となった瞬間に、その行政文書としての性格も失われる」とする主張も「到底採用することはできない」と退けた。

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