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 野鳥が舞い、水牛が泳ぐ湿地帯の光景が、砂漠の向こうに広がる。かつてフセイン政権によって壊滅状態となった後、復元が進むイラク南部の湿地「アフワール」だ。メソポタミア文明起源の地とされ、世界遺産にも昨年登録された。しかし、上流でダム建設が進むなど、湿地の将来に不安は尽きない。

 記者が訪ねたのは、チグリス・ユーフラテス川流域に広がるアフワールのうち、中核都市ナーシリヤの南に広がる西ハマール湿地。

 アシなどが生い茂る中、日本製の小型エンジンを積んだ木製の小舟が進む。長さ約6メートル、幅80センチほど。水深は深いところで約6メートルしかないため、底がつかないよう小舟が交通手段としてもっぱら使われる。

 下流がどちらか分からなくなるほど、湿地に満ちる水の流れは穏やかだ。船頭によると、怖いのは小舟に乗る人の不作法な振る舞い。勝手に立ち上がったり、向きを変えたりすると簡単にひっくり返る。「泳げるか」と、乗船前に聞かれた。

 サギの仲間だろうか。高さ1メートルほどのアシの縁で、淡いピンクのくちばしをもつ大型の鳥が水面をじっとにらんでいる。10メートルほどまで近づくと、白い羽を広げ、飛び立っていった。緑の体毛に赤と黒の模様がある小さなものなど、さまざまな鳥が目に入る。フラミンゴやペリカンなど大型の鳥も季節によってやって来るという。

 乾燥アシを編んで作った住宅が…

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