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 イスラム協力機構(OIC、加盟57カ国・地域)は19日、ミャンマー西部ラカイン州でイスラム教徒ロヒンギャが人権侵害を受けているとされる問題に関する緊急外相会合をマレーシアのクアラルンプールで開いた。会合後に公表した共同声明では「重大な懸念」を明記。ミャンマー政府に対し、事態の収束に向けて早急に措置を講じるよう求めた。

 ラカイン州では昨年10月に武装集団と治安部隊との戦闘が起きて以降、治安部隊によるロヒンギャの住居焼き打ちや暴行などの疑惑が指摘される。これまでに6万人以上のロヒンギャが隣国バングラデシュに逃れたとの指摘も出ている。

 共同声明では「罪のない多くのロヒンギャが命を落としている」とし、ミャンマー側に対し、「国際法に基づき、暴力と差別を止めるためのあらゆる措置を講じるよう促す」と訴えた。

 緊急会合は、強い懸念を持つマレーシアの呼びかけで開かれた。会合に先立って講演したナジブ首相は「適切に対処しなければ、(ラカイン州が)テロ組織の新たな拠点になりかねない」と指摘。人道支援として1千万リンギ(約2億6千万円)の寄付を表明した。

 ミャンマー政府調査委員会は今月3日、ロヒンギャに対する「虐殺や迫害はない」との中間報告書を公表。政権を実質的に率いるアウンサンスーチー国家顧問に対しても国際社会から批判の声が高まっている。(クアラルンプール=都留悦史)