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 視覚障害者が駅のホームから線路に転落し、電車にひかれて命を落とす事故がなくならない。昨年8月から今年1月にかけて死亡事故が起きた3駅に、ホームドアはなかった。目の不自由な人にやさしい駅や街とは? 全盲の女性に同行して考えた。

 ある平日の午前9時前、山本美恵子さん(75)=大阪市西淀川区=は盲導犬のフェリシア(メス、5歳)と一緒にバスに乗り、JR大阪駅へ向かった。

 山本さんは4歳の時、病を患って弱視になり、28歳で全く見えなくなった。40歳から盲導犬を連れ、フェリシアは4代目。年70回余り、小中学校などで盲導犬の体験授業の講師を務め、電車やバスで移動する。

 フェリシアに先導された山本さんは、多くの人が行き交う大阪駅前を慣れた足取りで進む。雑踏を抜け、大阪市営地下鉄谷町線東梅田駅の改札から、係員に付き添われてホームへ。係員は「乗換駅に連絡しておきますね」と言って離れた。

 「電車が来るまでじっとしとこ」。山本さんはそうつぶやき、2歩進んで止まった。フェリシアもじっとしている。

 盲導犬がおらず白杖(はくじょう)を使っていた頃、ホームを歩いていて線路に落ちた。電車が来る前に係員に引き上げられ、けがはなかったが、「ホームには命の危険がある」と実感した。大勢の人がいる気配を感じたら、ぶつからないよう必要以上に動かない。

 昨年8月に東京メトロ銀座線青山一丁目駅で、今月14日に埼玉県のJR蕨(わらび)駅で、視覚障害者が線路に転落して電車にはねられ、亡くなった。2人とも盲導犬を連れていた。点字ブロックがあっても、足で感じ取れないときがある。盲導犬がいても、線路と平行にホームの端を歩いている時は踏み外す恐れがある。山本さんは「人の付き添いがあると助かる」という。

 大阪市営地下鉄は、白杖や盲導…

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