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 電子書籍の世界では、新興勢力も台頭している。作家や映像制作者のマネジメント業務を手がける東証1部上場のクリーク・アンド・リバー(C&R)は、作家や漫画家の旧作を電子化してアマゾンなどへの配信を取り次ぐビジネスを2011年に始めた。すでに手がけた作品は累計5万点。「出版社は売れ線から電子化するので、著名作家でも過去の作品の電子化は遅れがちだ」と執行役員の松本研二(53)。作家側から、電子化の遅れにいらだつ声も出始めていた。

 C&Rは、そんな作家の一人だった椎名誠の作品を14年から順次電子化。「さらば国分寺書店のオババ」など計30作品に及び、「中にはすべて読んだという人もいて熱心なファンの存在がうかがえる。もちろん新しい読者の掘り起こしにもつながる」と松本は話す。

 電子化は、旧作復刻だけでなく、海外市場という新たな販路開拓にも有効だ。C&Rは作家の海外進出支援に取り組み、宮部みゆきの小説「模倣犯」、寺沢武一の漫画「コブラ」の英訳版をアマゾンやコボで世界配信。松本は「日本の作家はまだ海外で知られていない。電子で出せば英語圏全体に広がる」と期待する。

 「キャンディ・キャンディ」で知られる漫画家、いがらしゆみこの作品も13年以降、全350作のうち約60作をC&Rなどが電子化した。数十年前の作品でも1万件を超えるダウンロードがあるといい、著作権管理をするユミコミックス社長の後藤満(68)は「旧作は絶版になり古書店でも見つけにくい。それを電子化するのは作家活動を安定させる上でいい」と語る。

 ユミコミックスは韓国の代理店を通じて同国大手通信会社で配信を開始。さらには韓国のIT大手を通じた配信も計画中だ。今後、中国、インドネシア、タイなども計画。「日本はもはや、いくつかある市場の一つ。今後は海外と組んだ方が面白い」と後藤は言う。

 電子雑誌専業で、19ある雑誌…

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