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 紀州鉄道御坊―学門駅間の湯川第2踏切付近(御坊市湯川町小松原)で22日に走行中の列車の後輪が脱線した事故をうけ、国土交通省の運輸安全委員会の調査官らが23日に現場を調査した。同社はレール交換など、必要な対策をとった上で運行を再開する予定だが、現時点で時期は未定という。

 この日午前、運輸安全委の鉄道事故調査官や近畿運輸局の鉄道安全監査官らが、運転士に聞き取りをし、車両やレールの状況を確認。運輸安全委の井谷岳志・鉄道事故調査官(40)によると、衝撃を感じて運転士が列車をとめた位置から数メートル手前に、車輪が落ちた形跡を確認した。その部分はレールの継ぎ目にあたり、線路の幅が基準値よりも若干広くなっていたという。井谷調査官は「これからデータを解析し、事故原因を精査していく。最終的な報告までは1年ほどかかる場合がある」と語った。

 紀州鉄道によると、事故が起きた車両は同社が2015年に信楽高原鉄道(滋賀県甲賀市)から無償で提供を受けた。点検は、3年ごとに外部委託して行う定期点検や、3カ月ごとの自社点検があり、オイルの状態確認など簡易な点検は3日ごとにしていたという。レールを含む施設の点検は年に1度。最後の定期点検は車両が15年の11月、レールは昨年5月ごろで、ともに異状はなかったという。

 日ごろ、通勤や通学などで同電鉄を利用していた人は23日、紀州鉄道の駅の窓口で振り替え輸送券を受け取り、御坊南海バスで目的地へ向かっていた。帰宅途中の高校1年の白樫若奈さん(16)は、天候の悪い日に同電鉄を利用しているといい、「今日も雪が降っているので乗ろうと思ったけれど運休だったので学校から御坊駅まで歩いてきた。荷物が多い日もあるし、運行を再開してほしい」と話していた。(浅沼愛)