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 福岡・西新の商店街で25日午後に起きた、解体中のビルの倒壊事故。福岡県警によると負傷者はいないが、「あわや」の事態に通行人らは不安を口にした。

 「バターーン」

 福岡市城南区の男性(66)が背後で大きな音を聞いたのは、現場前の道路を通り過ぎた、その直後だった。振り向くと土ぼこりが高く舞い上がっていた。「突然のことで声も出なかった。テロかと。3秒違ったら巻き込まれていた」

 現場正面にある饅頭屋の店主(82)によると、いきなり「ドドーン」という音がして、防音ネットと建物のコンクリートが倒れ込んできた。「何が起きたのかわからなかった。地響きで足元が揺れ、ほこりで前が見えなかった。震えが止まらなかった」

 店のガラスケースに鉄骨のパイプが当たり、隣の店のシャッターにもがれきがぶつかった。消防隊員が埋まっている人がいないか確かめていたといい、「通行人がたまたまおらず、もうちょっとで大惨事になるところだった」

 近くの飲食店で働く女性(44)は「大きい音と揺れを感じ、地震かと思った。誰も被害に遭わなくて本当に良かった」と話した。

 解体工事を担った会社の社長によると、鉄骨にガスで切り込みを入れたり、建物内のコンクリートを運び出したりする作業中に事故が起きたという。「原因はまだわからない。近所の方や通行人の方に迷惑をかけて、申し訳ございません。二度とないようにしたい」と話した。(宮谷由枝、伊藤繭莉、緒方雄大)