[PR]

 関西電力高浜原発(福井県高浜町)で20日夜、大型クレーンが倒壊して建屋2棟の一部が損壊した事故で、クレーンメーカーのマニュアルに従った対策を取っていなかったことが26日わかった。暴風時にはアームを下ろしたり、重いクレーンの後部を風上に向けたりしなければならないが、いずれも怠っていた。

 クレーンは当時、アームを高さ約105メートルまで伸ばし、風上にあたる北西方向に前部を向けていた。転倒防止のため、地面の重り(5トン)とアームの先端をワイヤでつないで固定していたが、南東方向にあった2号機の原子炉補助建屋と核燃料を保管する燃料取り扱い建屋の屋根の上にアームが倒れた。

 マニュアルには、風速が30メートルを超えると予想される場合はアームを地上に下ろし、10メートル超ではバランスを取るため、重心があるクレーンの後部を風上に向けることが記載されているという。

 福井地方気象台は事故当日、「20日夜遅くから急速に北の風が強まる」として高浜原発周辺に暴風警報を発令し、最大瞬間風速35メートルと予想していた。

 関西電力は「倒壊した原因は調査中」としている。