写真嫌いとして知られた明治天皇。残されている写真はごくわずかとされていますが、全身が写されている珍しい写真が見つかりました。

 1896(明治29)年、水戸徳川邸(現在の東京都墨田区)を訪れた際の写真です。宮内庁宮内公文書館に保管されていました。実は、この写真が撮られた経緯などは不明で、様々な想像がかき立てられる、興味深い一枚です。宮内庁書陵部編修課の内藤一成さんに解説していただきました。

 当時、明治天皇は44歳。各地への訪問内容を記録した「幸啓録」によると、1896年12月18日、明治天皇は水戸徳川邸を訪問。近くの隅田川であった海軍のボート競漕(きょうそう)を見学するため、座席に向かう場面を撮影したものです。

 写真に登場するのは5人。右側から有栖川宮威仁(ありすがわのみやたけひと)親王、主殿頭(とのものかみ)山口正定、そして明治天皇、宮内大臣だった土方久元、侍従長の徳大寺実則(さねつね)。明治天皇の全身がはっきりと映し出されていて、こうした写真は極めて珍しいといいます。

 内藤さんによると、写真は水戸徳川家に保管されていましたが、1932(昭和7)年に宮内省に寄贈されました。

 写真はモノクロで、縦約15センチ、横約21センチ。台紙に貼られていて、台紙には「明治二十九年十二月十八日侯爵徳川篤敬行幸」と書かれていました。明治天皇の生涯をまとめた「明治天皇紀」の参考資料に使われたそうです。その後、水戸徳川家にいったん返却されたことが記録に残っていますが、再度宮内省に戻され、今に至っています。

 最大の謎は、どのようにして撮…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら