[PR]

 来日中のマティス米国防長官は4日、稲田朋美防衛相との共同記者会見で、中国の南シナ海などでの活動を「挑戦的行為」と断定し、強く批判した。また、イランを「世界で唯一最大のテロリスト支援国家」と呼び、強く牽制(けんせい)した。

 マティス氏は「米国は、北朝鮮の核・ミサイルによる挑発から、南シナ海や東シナ海で増している中国の挑戦的行為まで、安全保障環境の変化を認識している」と強調した。

 特に中国に関し「明らかに隣国の外交、安全保障、経済の状態に関して拒否権を使おうとしており、(アジア太平洋)地域の国々の信用を切り裂いている」と強い表現で批判。「中国なしにアジア太平洋地域の安定は維持できないが、同時にルールに基づいた国際秩序が維持されるべきだと認識している」と語った。

 領有権問題について「仲裁裁判所で議論している時に、軍事的手段で所有権を主張すべきではない」と述べ、外交手段を通じて解決すべきだとの考えを強調。米政権として南シナ海での「航行の自由」を断固確保していく方針を鮮明にした。

 一方、弾道ミサイルの発射実験を行ったイランについては「最大のテロ支援国家」と厳しく批判したうえで、こうした米側の警告を無視すべきでないと牽制。中東での米軍増強は現時点では必要ないとの認識を示しつつ、「我々は(軍事行動をとる)能力は常に持っている」とも述べた。

 オバマ前政権はイランとの核協議で合意するなど関係改善を目指してきたが、トランプ政権では敵対視する姿勢が鮮明になっている。(佐藤武嗣