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 イスラエルが占領地のヨルダン川西岸のパレスチナ人私有地に建てられたユダヤ人入植者向け住宅を合法化する法案を可決したことについて、パレスチナ自治政府のアッバス議長は7日、「国際法への挑戦だ」と強く非難した。国際社会からも批判が続出する一方、イスラエル寄りの姿勢を鮮明にするトランプ米政権は沈黙を続けている。

 法案は、ネタニヤフ首相率いる連立政権内の極右政党が主導してイスラエル国会が6日に可決。国内の市民団体などが法律の違法性を裁判所に訴える姿勢を見せる。アッバス氏は7日、パリでオランド仏大統領と会談後、「我々の存在と土地を守るため、国際機関に働きかける」と語った。オランド氏も「占領地の併合に道を開くことになりかねない」と懸念を示した。

 法案について、グテーレス国連事務総長は「国際法違反だ」と指摘。欧州連合(EU)のモゲリーニ外交安全保障上級代表(外相に相当)も「パレスチナ人の財産接収を合法化することで、新たな危険な一線を越える」と非難した。AFP通信などによると、英国やヨルダンなども相次いで法案を批判した。

 一方、米ホワイトハウスのスパイサー報道官は7日、15日に予定される米イスラエル首脳会談で入植地の問題が議題になるとした上で、「先走りしたくない」とだけ述べた。(エルサレム=渡辺丘、パリ=青田秀樹)