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 ウイルスや細菌の感染を約10分間で調べられる持ち運び型の検査機器を開発したと、日本板硝子と産業技術総合研究所(産総研)などが8日発表した。血液や唾液(だえき)などを使い、インフルエンザやノロウイルス、大腸菌などの検査が可能。医療機関や養鶏場、食品工場などでの使用を見込み、今年中の販売を目指す。

 ウイルスや細菌の感染を調べるには通常、遺伝子の特定部分を大量に増幅させるPCR法が使われる。検査機器が大型なため、現場での検査が難しく、測定に1時間ほどかかる。

 PCR法では試料の温度の上げ下げを繰り返しながら遺伝子を増幅させる。産総研チームは高温部と低温部を高速で移動させる方法を開発し、短時間での遺伝子増幅を実現させた。さらに日本板硝子が開発した特殊なレンズを使い、増幅した遺伝子を感度よく検出することに成功した。

 公開された試作品は重さ約500グラムで、専用のバッテリーで稼働する。鹿児島大と協力し、鳥インフルエンザの検査で感度に問題はないことを確認したという。産総研の永井秀典さんは「遠隔地での検査や発展途上国での感染症対策に貢献したい」と話す。(福宮智代)

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