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 金沢市中心部の道路で整備が進む「自転車走行指導帯」が事故防止に効果をあげている。路面に矢羽根や自転車のマークを記して自転車が走るべき車線左端の部分をわかりやすく示す。整備が進められてから市内の自転車の絡んだ事故件数は約6割減ったとされ、県などでつくる金沢自転車ネットワーク協議会はさらに範囲を拡大する考えだ。

 国交省金沢河川国道事務所では2007年、県警や学識者、地元住民などと協力し、国の方針に沿って東山、森山地区の国道で自転車走行指導帯を設置する社会実験に取り組んだ。自転車運転マナーの向上が見られたことから、県、金沢市、有識者などで金沢自転車ネットワーク協議会を設立し、金沢城公園周辺など市の中心部半径2キロで整備してきた。

 協議会によると、金沢市内で自転車が絡んだ事故の発生件数は、自転車走行指導帯の整備がほとんど進んでいなかった08年は659件だったが、15年には247件まで減った。同市東山3丁目での調査では、自転車の左側走行の順守率が約14%から約63%まで上昇。県が地元町会や高校生を対象に16年に実施した自転車走行指導帯についてのアンケートでは、自転車運転者の約8割が「通行しやすくなった」と回答している。

 協議会事務局の国交省金沢河川国道事務所の余久保陽(あきら)・調査第2課長は「自転車の走る場所を明示することで改めてルールを認識できる。自転車にも自動車にも啓発を続けていきたい」と話す。協議会では今後、走行指導帯を市中心部から半径約5キロまで広げていく方針だ。(新屋絵理)