「歌の魔術師」と言われた米ジャズ歌手のアル・ジャロウさんが12日、米ロサンゼルスの病院で死去した。76歳だった。AP通信などが伝えた。死因は明らかにされていないが、体調不良でツアーを中止すると発表したばかりだった。

 ジャロウさんは、米音楽界の最高権威とされるグラミー賞を、ジャズ、ポップ、R&Bの各部門で受賞。「現存する最も偉大なジャズ歌手」(米タイム誌)と称賛された。

 米ウィスコンシン州出身。アイオワ大学で心理学を学んだ後、ナイトクラブなどで歌っていたが、1975年にメジャーデビュー。独特の歌い方に加え、従来のジャズボーカルを打ち破るスタイルに挑んで人気を得た。代表曲に「モーニン」や「奏でる愛」などがあるほか、テレビドラマ「こちらブルームーン探偵社」の主題歌などさまざまなジャンルの曲を歌った。著名なアーティストが参加したチャリティーソング「ウィ・アー・ザ・ワールド」(85年)でも歌っている。

 ジャロウさんの公式ホームページでは、花や贈り物は辞退し、代わりにウィスコンシン学校音楽基金に寄付してほしい、と記している。(ロサンゼルス=平山亜理