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 福島県双葉郡の五つの高校が、この春で休校になる。6年前の東京電力福島第一原発の事故で住民の避難が続き、学校を維持できなくなった。3月1日に在校生111人が休校前の最後の卒業式を迎える。

 「歴代で一番、短いあいさつになるかもしれませんよ。後輩向けの部分がないですから」。今月13日、福島県立双葉高校の職員室。卒業式であいさつする生徒会長の菊池歩実(あゆみ)さん(18)が、担任の阿部圭一教諭(44)に笑顔で話しかけた。1年前の卒業式。3年生の答辞の半分は、後輩に向けられた。だが今年は言葉を贈る下級生がいない。2年前から生徒の募集をやめ、在校生は3年生の11人だけだ。誰に向けてしゃべればいいのか、悩んだ。

 第一原発が立つ双葉町で生まれ育った。本校舎は原発まで約3キロと近い。双葉高校は夏の甲子園に3回出場した伝統校で、事故前は469人が通っていた。震災2カ月後、県内4カ所の高校を借りて授業を再開したが、散り散りになった生徒たちは県内外に250人が転校した。翌2012年春から福島県いわき市の大学に仮校舎を設けている。ただ、入学者は大きく減った。

 5高校は放射線量が比較的高い地域にあった。当面、住民の帰還が見込めないとして、福島県は避難指示が解除された郡内の広野町に県立ふたば未来学園高校を新設する一方、13年に5校の休校方針を表明した。

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