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 戦争の記憶をテーマにした「『戦争』を語る」を出版した作家の立花隆さんに、「ナガサキノート」の取り組みについて聞いた。

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 灰燼(かいじん)に帰した長崎の街の被害を伝える象徴的な写真として、丘の上に立つ長崎医科大付属病院(現在の長崎大病院)の写真がありますが、あそこで生まれました。父が教師として長崎(活水女学校)に赴任していたときです。

 2歳の時に長崎を離れて北京に行きましたが、人間いつ、どこで生まれたかということは、一生強烈に意識せざるを得ません。原爆の被害を小学生の時に写真で初めて見て、ものすごくショックでした。長崎生まれだということは、僕の人生に大きな影響を与えました。

 原爆の体験というのは、いろんな人のいろんな体験が複雑に絡み合っていて、単純には語れない。特に長崎の場合、当初の目標地点とは違う所に原爆が落ちた。そして地形の影響もあり、犠牲者の亡くなり方も一人一人みな違う。

 川上郁子さんの書いた「牧師の涙」(長崎文献社)という本があります。彼女のリアルな実体験が伝わってくる。ちょっと読んだだけで、様子が浮かぶ。多くの記録を残していくのは大事なことです。

 人はやがて死に、その人が持っていた固有の歴史は消えてしまいます。だれかが筆をとって書くまでは、歴史としてはこの世に存在しません。それを集めることで、記憶のつながりが出てくる。書くことで、一つの社会の、ある時代の生活史が積み重なって後世につながります。

 戦争の体験者は減っていきます…

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