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 トランプ米大統領は20日、辞任したフリン大統領補佐官(国家安全保障担当)の後任に米陸軍能力統合センター所長のH・R・マクマスター陸軍中将(54)を起用すると発表した。フリン氏の後任候補から就任を辞退されるなどホワイトハウス内で混乱が続いており、態勢立て直しが政権の課題となる。

 トランプ氏は20日、マクマスター氏の起用発表にあたり「米陸軍で30年以上、功績をあげて従事し、そのすばらしい経験を生かし、私の国家安全保障担当補佐官として新たな仕事を担ってもらう」と声明で強調した。

 マクマスター氏も「米国民と米本土の安全確保が我々の最優先課題だ。世界中で米国が直面している複雑で高まりつつある脅威に取り組むため、大統領を補佐する新たな任務に邁進(まいしん)する」と就任を引き受けた。

 マクマスター氏は1991年の湾岸戦争で機甲部隊長として戦果をあげた。イラク、アフガニスタン両戦争にも従事し、米中央軍の要職を務めるなど、中東での経験が豊富だ。

 駐米ロシア大使との補佐官就任前の接触が問題視され13日に辞任したフリン氏の後任選びでは、ロバート・ハワード元中央軍副司令官(元海軍中将)が就任を辞退。外交・安全保障の最重要ポストが1週間、空席となる異常な事態が続いていた。ジョン・ボルトン元国連大使の名前も浮上していた。

 マクマスター氏は米軍関係者の間で、フリン氏に比べ評価が高い。ベトナム戦争当時の政治指導者らを非難した論文を書くなど、率直な物言いでも知られる。「鬼門」のポストに就くマクマスター氏が今後、トランプ氏と国務省、国防総省との間でどう主導的役割を果たせるか注目される。(ワシントン=佐藤武嗣