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 通学用なのに片道のバス定期券――。東野交通(宇都宮市)が、那須地区でちょっと不思議な定期券の販売を始めた。旅館などを営む家庭が多く、特に忙しい夕方の時間帯は親が子どもを迎えに行けないからだ。

 歴史ある温泉郷や那須連山が人気の那須。首都圏からの観光客も多く、ホテルや旅館など観光業が盛んだ。校区が広く、家族が車で送り迎えすることも多いが、「夕方は仕込みが忙しい」。地域のそんな声にこたえ、東野交通が初めて片道の通学定期券をつくった。時間指定はなく、「一方通行の定期券」。料金も通常の半分になる。

 主な路線は那須塩原駅~黒磯駅~那須ロープウェイ、伊王野~黒田原駅など。中学生や高校生らの利用を見込む。東野交通の担当者は「地域の人が利用しやすい乗車券は何かを考え、『片道だけ』と発想した。新たな需要を掘り起こしたい」と期待。同社黒磯営業所と道の駅那須高原友愛の森で販売している。(坂田達郎)