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 1日午前9時50分ごろ、大分市大在の沖合約6キロの別府湾で、巡回中の大分海上保安部の巡視艇「せきかぜ」がクジラとみられる生物と遭遇した。船の航行に注意を呼びかけている。

 同保安部によると、海面から潮が噴き上がるところを乗組員が見た。その後、横幅3メートルほどの尾が海面下に消えていったという。

 水族館「うみたまご」(大分市神崎)の飼育部獣類グループの十万仁志(じゅうまんひとし)さん(39)によると、尾びれの形や模様から、ザトウクジラとみられるという。ザトウクジラは例年、2~4月にかけて大分県の近海で目撃情報があり、十万さんは、クジラの回遊するルートにエサの豊富な豊後水道が含まれているとみる。「世界中を回遊するクジラにとって、別府湾は、小学校の運動場程度の広さという感じではないか。高速道路のサービスエリアのような感覚で、エサを食べるために立ち寄ったのでは」

 別府湾では2004年1月、ザトウクジラが一頭入り込み、しばらくとどまったことがある。その際、クジラは「かんちゃん」と呼ばれ、遊覧船によるウォッチングツアーも開かれた。同年5月には別のザトウクジラの死体が網に掛かっているのが見つかり、現在もその骨格はうみたまごで保管されている。(興野優平)