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 テレビ朝日系の討論番組「朝まで生テレビ!」が、4月で放送30年を迎える。政治家や学者らが丁々発止の議論を繰り広げる様子は、日本の言論空間を刺激してきた。制作陣や出演者はどのような思いで番組を見つめてきたのか。

 番組は、毎月最終金曜の深夜(土曜未明)午前1時25分から、3時間の生放送だ。2月25日、番組開始40分前にテレ朝本社の一室に関係者が集まり、直前のミーティングが始まった。

 この日のテーマは「激論!安倍政権と日本の未来」。だが司会の田原総一朗(82)は「今日は頭に金正男(キムジョンナム)殺害事件をやりたい」と切り出した。最新のニュースに対応。番組では天皇の退位問題などについても議論を交わした。舞台となる第3スタジオにはカメラが5台。視聴者からの電話を受けるスタッフも含め、総勢約130人が働く。

 放送開始は1987年。再放送番組が多かった深夜帯で、フジテレビの「オールナイトフジ」が話題に。小田久栄門(きゅうえもん)編成局長(故人)が「何かいいアイデアは」と相談。田原は「深夜番組は制作費が安いから有名タレントは出せない。タクシーで送らなくていいよう、終電で来て始発で帰れる長時間番組を作ろうと決めた」と振り返る。

 ゴルバチョフがソ連の最高指導者に就き、冷戦の終わりを予感させた。世界秩序が大きく変わろうとするなか、政治家や学者が本気で討論する番組をやればきっと面白い。イメージしたのはプロレスの「時間無制限一本勝負」だ。

 チーフディレクターの吉成英夫(65)と放送作家の久利一(くりはじめ、68)は、番組開始当時から制作に携わる。当初は、番組を見て「黙っていられない」と途中から飛び入りした出演者もいたという。久利は「真夜中ならではのアナーキーさがあった。今ならすぐリスクだ、誰が責任をとるんだとなりかねないが、作る側も出る側も手探りだった」。

 田原は番組を「テレビの解放区」と表現する。部落問題や暴力団、原発、新宗教など、通常の番組では扱いにくいテーマに挑戦。対立する当事者同士が同じ席で議論することを大切にし、田原自身が積極的に出演交渉した。

 88年秋には、昭和天皇の病状…

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