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 韓国の市民団体「自由北韓運動連合」が今月、金正男(キムジョンナム)氏殺害事件の経過などを伝えるビラを風船につけて飛ばし、北朝鮮に送ると明らかにした。代表の朴相学(パクサンハク)氏は脱北者で、2011年には北朝鮮から毒物で暗殺されそうになった過去がある。

 ビラは「兄を殺害した悪魔、金正恩(キムジョンウン)」と主張し、VXの使用や北朝鮮国籍の容疑者が逃走したことなど事件の概要を伝える内容。金正恩委員長が在日朝鮮人出身の高英姫(コヨンヒ)氏の子どもであることも紹介した。

 自由北韓運動連合は、風船を送りやすい北向きの風が吹く時期を選んでビラを飛ばし、1年かけて約1千万枚を送りたいとしている。韓国政府は、北朝鮮を過剰に刺激するとともに関係者の身辺も危険になるとして、ビラ送付を中止させたい考えだ。

 北朝鮮は従来、正恩氏や故金正日(キムジョンイル)総書記らを非難するビラを送り続ける朴氏を強く非難。09年9月には別の脱北者を使い、毒物で朴氏の暗殺を狙ったが、寸前で警護していた韓国政府要員が阻止した。(ソウル=牧野愛博)