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 大阪府が誘致を目指す2025年の国際博覧会(万博)について、経済産業省の検討会で報告書案がまとまった。政府は近く立候補を閣議了解する見通しだ。1970年の大阪万博は人々の記憶に残るが、時代は変わり、万博の意義を疑問視する声もある。なぜ、いま万博なのか。(上田真由美)

1.9兆円効果?関西浮揚狙い

 経産省の報告書案では、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、大阪市が湾岸部で造成中の人工島「夢洲(ゆめしま)」(此花区、390ヘクタール)の100ヘクタールで開く。

 高い科学技術力を持つ一方、高齢化が進む日本を「未来社会の実験場」と位置づける。サブテーマには「多様で心身ともに健康な生き方」を挙げ、健康を軸の一つに据える。全国への経済波及効果は1・9兆円と試算している。

 入場者は約3千万人と想定し、情報通信や仮想現実(VR)などの技術を使い、遠方の人も距離の壁を越えて体験できる万博をめざす。会場内では、環境負荷が少なく自動運転などの技術を採り入れた次世代の乗り物(スマートモビリティー)の導入も検討する。

 一方、経産省は「皆で世界を動かす万博」を掲げ、若者やベンチャー企業などの斬新なアイデアを事業に反映させると打ち出した。 経産省が13日の検討会の最終回で示した報告書案では、学生や若い社会人の意見を採り入れた事業例を紹介。五輪選手の運動能力を体験できる「パワードスーツ」▽すいているパビリオンをロボットが紹介▽ドローンで荷物を運搬――などを例示した。

 大阪府は、万博をライフサイエンス分野の実証の場として利用しながら、将来の関西経済の牽引(けんいん)役に育てるのが目標だ。

 大阪経済は東京一極集中で地盤沈下が著しい。帝国データバンクによると、15年までの10年間に本社を府内から府外に転出させた企業は約2400社に上るが、転入企業は約1500社にとどまる。人口も、15年の国勢調査で68年ぶりに減少に転じた。

 会場予定地の夢洲は「負の遺産」とも言われる。かつて大阪市が目指した08年夏季五輪の選手村になる予定だった。しかし誘致競争に敗北し、夢洲の埋め立て(総事業費3349億円)は全体の4割弱しか完了していない。売却された土地はその1割以下だ。

 松井一郎大阪府知事は、その夢…

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