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 東日本大震災発生時、「計画停電」「ガイガーカウンター」など直後に検索量が急増した言葉がある。6年たった今、それらの言葉を検索する人はほとんどいない。ヤフーの検索データから「あの時、検索された言葉」を振り返る。

「計画停電」「輪番停電」

 2011年3月13日、東京電力は14日から「計画停電(輪番停電)」をはじめると発表した。東電は計画停電をする理由として、「予見性のないまま大規模な停電に陥らないようにする」と説明した。

 国土交通省は13日深夜、「混乱を避けるために通勤通学、外出を控えてほしい」と異例の呼びかけをした。同省は鉄道各社に「利用者への影響が最小限となるようダイヤを組むように」と指示した。

 「計画停電」の発表を受けて鉄道のダイヤは混乱。計画停電のエリアの一部に震災の被災地が入っていたことから、東電の対応に批判が集まった。

「天罰」

 2011年3月14日、石原慎太郎・東京都知事(当時)が、「日本人のアイデンティティーは我欲。この津波をうまく利用して我欲を1回洗い落とす必要がある。やっぱり天罰だと思う」と述べた。

 石原氏は「アメリカのアイデンティティーは自由。フランスは自由と博愛と平等。日本はそんなものはない。我欲だよ。物欲、金銭欲」と指摘した上で、「我欲に縛られて政治もポピュリズムでやっている。それを(津波で)一気に押し流す必要がある。積年たまった日本人の心のあかを」と話した。一方で「被災者の方々はかわいそうですよ」とも述べた。

 石原氏は3月15日、「言葉が足りなかった。撤回し、深くおわびする」と述べ謝罪。「天罰」発言に対しては、被災地・宮城県の村井嘉浩知事が「塗炭の苦しみを味わっている被災者がいることを常に考え、おもんぱかった発言をして頂きたい」と不快感を示していた。

「ガイガーカウンター」

 放射能への不安から震災後、個人用の放射線測定器の販売が伸びた。中でも「ガイガーカウンター」は、仕組みが簡単で弱い放射線も検知できるのが特徴。一方、数万円程度で市販されている製品の測定値は目安程度の精度しかないと言われている。

 震災直後は、放射線測定ボランティア「セーフキャスト」が独自に調べた放射線マップが注目を集めた。

 「セーフキャスト」は、国内外のエンジニアや有志が、ガイガーカウンターと全地球測位システム(GPS)をつけた自動車で国内を走り回り、詳細な放射線マップを作った。

「コスモ石油」「チェーンメール」

 2011年3月11日に起きたコスモ石油千葉製油所(市原市)のガスタンク爆発事故では、「有害物質を含んだ黒い雨が降る」といった、根拠が不確かで誤った情報がチェーンメールやツイッター上で広がった。

 同社は翌12日午後2時半ごろ、公式サイトで「タンクに貯蔵されていたのはLPガス。人体に与える影響は非常に少ない」と発表し、流言を否定。これを契機にチェーンメールなどは落ち着いていったという。

 東日本大震災では、「コスモ石油」以外にも、「自衛隊が支援物資を募集している」「埼玉の水道に異物が混入した」「18時以降、関東の電気の備蓄が底をつくらしく、関西電力から送電を行う」といったチェーンメールが流れた。

「ac cm 多い」

 3月11日の前後15日間に、首都圏で放映されたACジャパンの公共広告は計約2万回にのぼった。「ざっとトヨタ自動車の1年分に相当する回数」(CM総合研究所)。

 特に、「こだまでしょうか、いいえ、誰でも――」で知られる山口県長門市出身の童謡詩人、金子みすゞの詩を使ったCMは話題になり、詩集を取り扱う出版社には問い合わせが殺到した。

 震災後、ほとんどのスポンサーが自社CMを自粛。公共広告に差し替えられた。最も多かった15日にはACジャパンの公共広告が、CM総放送回数の8割超を占めた。その後徐々に減り、5月に入ると1%未満に落ち着いたという。