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 不買運動が起こったり、百貨店が取り扱いをやめたり。トランプ米大統領の長女が自身の名前を冠したブランド「イバンカ・トランプ」の話題が尽きない。実際はどんなブランドで、誰が購入しているのか。ニューヨークでは、反トランプ派にも支持されていた。

 トランプタワーの1階にイバンカ・トランプの宝飾店がある。数人でいっぱいになる小さな店内には、約150点のアクセサリーが並ぶ。価格は3千ドル(約35万円)以上だ。「金とダイヤモンドの組み合わせが多く、顧客はニューヨーカー」と店員の女性は話す。店に飾られたイバンカの写真にカメラを向けていた男性は「彼女はとてもスマートで美しい。最初の女性大統領になる」と話した。

 一方、百貨店ロード・アンド・テイラーにあるイバンカの服の売り場。シャツやセーターが1、2万円と手頃な価格だ。

 現地在住のファッションジャーナリスト森光世さんは「ブランドは2007年、お金持ちで容姿端麗、キャリア女性という彼女の社会的地位に合う高級宝飾品から出発した。イメージを広め、12年に20~30代の働く女性が着られる服を発表し、『彼女のようになれる』というファンタジーを使い、服を売ることに成功した」と解説する。

 父親の大統領就任後は不買運動もあり、売り上げを落としているが、イバンカ人気は根強い。トランプタワーの前で反トランプのバッジを売るポール・ポッシュさんですら「彼女はいい。頭もいいし、バランス感覚もある」と認める。

 売り場でも、トランプ大統領とは別と割り切り、服を買う人がいた。「トランプなんて口にするのも嫌。でも服は別。このワンピースはとてもいい」とメキシコ系の女性。イバンカのブーツを愛用するキューメン・トレスさんも服を手に、「値段も安いし、デザインは私みたいな50代以上でも着られる。大統領の政策は支持できないけれど」と話した。(ニューヨーク=高津祐典)