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信本八重子さん(87)旧広島市雑魚場町で被爆

 閃光(せんこう)のような、雷のような、カメラのストロボのような……。人によってその瞬間の表現は異なるが、爆心地から1キロ余の旧広島市雑魚場(ざこば)町にいた信本八重子さん(87)=北広島町=は、こう語った。

 「何かが光って、電気がショートしたと思いました」

 当時、県立広島病院内の県看護婦養成所の2年生で、空襲による火災が広がるのを防ぐため、建物を撤去して防火地帯を作る建物疎開の救護班としてかり出されていた。集合場所になっていた教育会館に入った瞬間のことだった。

 それからしばらくのことは何も覚えていない。気がつくと下半身が、何かに埋まっていた。周囲は薄暗く、必死ではい出ると靴が脱げた。一緒に来ていた上級生と窓から建物の外に出た。上級生はひじをひどく切っていた。肩から提げていた救護かばんは無事だったので、応急処置をした。「救護のために、包帯やちょっとした薬を入れていたんだと思います」。

 外へ出ても、どこへ行けばいいかもわからない。逃げる人の群れに入り、がれきの町を歩いた。人々の服はぼろぼろで、皮膚が垂れ下がり、髪が逆立っていた。「爆風のせいなのか、焼けていたのか。おばけのようになっていた。元気な人はおらんかったですね」。砂ぼこりのせいか、煙のせいか、記憶に残る光景には、色がない。

 御幸橋辺りで、兵隊が2、3人…

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