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藤井八枝さん(87)旧広島市横川町で被爆

 前日夜から空襲警報の発令が相次いでいた。

 朝になって警報が解除され、旧広島市横川町1丁目(現・西区)の横川橋の近くに住んでいた藤井八枝さん(87)=岡山県井原市=は家の庭に掘った防空壕(ごう)から、引っ越しのため荷物を運び出す作業を再開した。

 8月6日午前8時15分。

 父、妹とともに壕の中にいた藤井さんは、約1・5キロ離れた場所で炸裂(さくれつ)した原爆による爆風で壕の奥にたたきつけられ、荷物の下へ折り重なって倒れた。

 「爆弾の直撃を受けた」。その瞬間、こう思った。家族で励まし合いながら壕の外に出ると、大量の土埃(つちぼこり)が舞い、光は失われていた。自宅を含め、周囲はがれきと化し、町は見分けがつかなくなるほど変わり果てていた。

 姉の茂子さんは自宅近くの材木会社に出勤していた。捜そうとしたが、どこに会社があったかもわからない。そのうち裸同然で全身やけどを負った人たちが大量に逃げてきた。あちこちで起こる猛火。捜すのを諦め、市北部へと避難した。

 翌日から自宅焼け跡へと戻り、負傷者の収容先も尋ねた。あちこちで「助けて」と足首をつかまれたが、「ごめんなさい」と言ってふりほどくしかなかった。

 1週間後、郊外に収容されてい…

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