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 うその電話でだまし取った現金を小包で受け取る「受け子」をしたとして詐欺罪に問われた男性(35)に対する判決が24日、大阪地裁であった。矢野直邦裁判官は「小包の中身を現金とは認識していなかった」として無罪(求刑懲役3年)を言い渡した。

 判決などによると、詐欺グループのメンバーが共謀し、昨年7月、大阪府内のお年寄りの女性宅に弁護士を名乗って何度も電話。架空の話で女性をだまし、「介護施設の建設をめぐるトラブル解決金」という名目で計500万円を指定の住所に送らせた。

 男性は大阪市内で現金が入った女性からの荷物を受け取ったとして、昨年10月に起訴された。

 判決は、小包の中身について男性には明確に伝えられていなかったうえ、未開封のまま依頼者に渡していたことなどに着目。「中身が現金だったことや、受け取り行為が詐欺の一環だと認識していたとは認められない」とした。

 公判では検察側が「近年同様の詐欺事件が横行しており、詐欺の可能性を強く推認できたはずだ」と主張していたが、判決は「特殊詐欺の知識があったという証拠はなく、推認には限界がある」と退けた。(釆沢嘉高)