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 政府は30日、従来の薬が効かない新型インフルエンザの流行に備えて、約200万人分の治療薬アビガン(一般名ファビピラビル)を備蓄することを決め、対策ガイドラインを改定した。製造する富山化学工業(東京)からまず4万7千人分(1人あたり40錠)を調達する契約を同日結んだ。

 アビガンはウイルスの遺伝子の複製を妨げて増殖を防ぐ新しい仕組みの薬で、タミフルなど既存薬に耐性ができたウイルスに効くとされる一方、妊婦が服用すると胎児に副作用が出る可能性がある。

 このためガイドラインでは、既存の4薬が無効か効果が不十分なインフルエンザが流行したと厚生労働相が判断した場合のみ、重症患者に使用すると規定した。妊婦や、効果が不明な15歳未満には使わない。

 既存薬への耐性があるインフルエンザを流行させるバイオテロへの備えもあり、備蓄目標量は想定入院患者の上限にあたる200万人分とした。タミフルなど既存薬は国民の45%に相当する5650万人分を備蓄目標量としている。(竹野内崇宏)