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 戦中や戦後の混乱期に中学校の課程を終えられなかった人らが学ぶ通信教育課程が、千代田区立神田一橋中学校にある。4人の在校生は全員が80代。人生の終盤で学ぶことの喜びを経験する生徒たちの姿は、ドキュメンタリー映画「まなぶ 通信制中学 60年の空白を越えて」で公開中だ。

 先月、同校で開かれた通信教育課程の卒業式で、ただ一人の卒業生だった70代の男性は「私の人生の中で最高の体験だった。今後は社会で恩返ししたい」と答辞を述べた。男性は戦後、新制中学に通ったものの、3年に進級せず就職したという。都の広報紙で通信制中学のことを知り、「もう一度学びたい」と入学した。六十数年ぶりの勉強は大変だったが、「昔の教科書は簡素なものだったから、いまの教科書の素晴らしさに驚いた」と話す。学年ではただ一人の生徒だったが、自分よりずっと若い教師との会話も楽しかったという。今後は通信制高校への進学も考えている。

 同窓生代表で祝辞を述べた今井ユキエさん(70)は、昨年の卒業生。「学んだことを生かして青春を取り戻すつもりで高校、大学を目指してほしい」と、男性にエールを送った。今井さんは福岡市出身。家庭の事情で小中学校には一度も通えず、7、8歳ぐらいの時、奉公に出され、以後、働き続けた。結婚して2人の息子を育てたが、生活に追われ、60代半ばになってようやく同校に通うことができた。

 勉強は「難しいの一言」だった…

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