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 環境省佐渡自然保護官事務所の新しい首席自然保護官に、若松徹さん(38)が就いた。着任から1週間の7日、「佐渡の人たちのトキに対する思いを強く感じます」と、現場責任者としての感想を述べた。

 同事務所は、一度絶滅した日本のトキ再生事業を行う最前線だ。中国からのトキを人工繁殖させ、放鳥を繰り返してきた。昨年、佐渡の自然界で生まれ育った雄と雌のペアから「自然界生まれの2世」のひなが初めて誕生した。より自然に近い状態になりつつあるが、トキの生存率はまだ低く、放鳥事業は続く。

 その責任者として地域の協力は欠かせないと考えている。「佐渡ではどんな店で買い物をしてもレジ袋は有料にしていて、トキのためにゴミを出さないという考えが浸透している。こうした小さな協力こそが大切だと思います。トキとの共存を全国発信していければいい」と話す。

 千葉市出身。宇都宮大卒業後、環境省に入った。前任地は沖縄県・石垣島の石垣自然保護官事務所で、国立公園化事業に尽力した。全国各地を回る転勤族で、北海道・羅臼自然保護官事務所時代に知り合った妻さやかさん(38)と結婚し、2人の子どもに恵まれた。新潟県も佐渡市も初めての土地。4人家族で佐渡での新しい生活が始まった。(原裕司)