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 第1回投票が23日に迫ったフランス大統領選。首位を競う勢いのマリーヌ・ルペン氏(48)が党首を務めるのが、右翼・国民戦線(FN)だ。党の路線をソフト化したルペン氏には、後を追うように政界入りしためいがいる。マリオン・マレシャルルペン氏(27)。彼女は、党本来の攻撃的な姿勢を体現した「FNのもう一つの顔」だ。

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 3月16日の夕刻、フランス南部の古都アビニョンから東へ20キロ、人口約8千の街ルトールの公民館に約300人の住民が集まった。

 壇上には、右翼政党「国民戦線」(FN)の若手女性国民議会(下院)議員、マリオン・マレシャルルペン(27)がいた。

 「この選挙戦、みなさんはもうヘルメットをかぶる用意をされたことでしょう。国民戦線に対する攻撃は激しく、とどまるところを知りません。でもわれわれが攻撃されるのは、われわれが正しいからなんです」

 「極左やイスラム過激派が市役所や学校でのクリスマスの飾りつけを邪魔することは、もう許しません。我々は、これらフランスの敵たちに容赦ない戦いを仕掛けます」

 ダブルの銀ボタンが付いた白のジャケットに白いインナー。ブロンドの髪をなびかせ、ときおり激しい言葉を紡ぎ出す。その度、会場は拍手で沸いた。壁際に、席に座りきれない立ち見の人々が並んだ。

 マリオンの母方の祖父は、FNの創設者ジャンマリ・ルペン(88)。現党首のマリーヌ・ルペン(48)は伯母だ。父は1990年代のFN青年運動のリーダー。名字が「マレシャルルペン」と長いのは、両親の姓を組み合わせているからだ。

 2012年、すでに党首を退いていたジャンマリに説得されて南部の選挙区から国民議会議員に出馬。フランス第5共和制で史上最年少の22歳で当選した。当時はその若さと容姿から「FNのバービー人形」ともからかわれた。だが、やがて政治家としてカリスマ性を発揮、次世代のリーダーと目されるようになった。

 「ポピュリスト」と呼ばれる党首マリーヌ・ルペンが「普通の人々」に支持を広げるFNの大衆性を体現する顔なら、マリオンは右翼政党としての保守性、攻撃性を代表するもう一つの顔だ。

 南仏ニースの海岸で86人が犠牲になった昨年7月のトラック突入事件。マリオンは直後に、フランス社会への同化を拒む移民家族出身の人々を「ペーパー・フランス人」(国籍上だけのフランス人)と呼んだ。

 ユーチューブへの投稿ビデオでは「もはや(追悼の)ろうそくや、沈黙の行進のときではない。我々がイスラム主義を殺さないかぎり、イスラム主義が我々を何度も何度も殺すのだ」と訴えた。

 その後、北西部ルーアン近郊で教会が襲撃され高齢の司祭が殺害されると、ツイッターで軍の予備役に志願すると表明。「すべての若い愛国者」に同じ行動をとるよう訴えた。

 FNでは伯母の党首ルペンに続…

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