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絵本作家・池田あきこさん

 デビュー作「ダヤンのおいしいゆめ」(ほるぷ出版)を出したのは1988年、38歳のときです。好きなことを仕事にしようと、革細工をつくったり、工房を会社にしたり、すごろくのサイコロを転がすように、あれこれ挑戦してきた結果です。

 絵は特に学んだこともなく、美術が得意だったというわけでもありませんでした。子どものころは家に「グリム童話」など翻訳の童話があって、絵本というより本に夢中でした。世の中の不条理や悲しみを描いた物語にひかれましたね。

 父親の転勤で引っ越す度に、兄と妹とまちを探検がてら探したのが、好物のおそば屋さんと本屋さん。そのくらい本が好きでした。友だちと別れるのはさびしいけど、それ以上に新しい世界にわくわくしているような子でした。

 絵本の舞台となる架空の国「わちふぃーるど」は、会社員を辞めた20代に、頭の中で膨らませていた世界です。はじめは革でアクセサリーをつくって東京の吉祥寺や新宿の路上で売っていましたが、革細工教室をしていた母と一緒に76年に工房を立ち上げ、自分のデザインを版画に彫って革製品にしていました。

 好きなことが仕事になったわけですが、自分の世界をどう表現するかで苦しんでいました。力を加えると変形する革の特性を生かした革人形づくりをライフワークにしようとしていましたが、革工房のショップのキャラクターのダヤンをつくったことで状況が変わりました。大きなつり目がミステリアスな猫です。

 存在感の強い主人公を得て、大…

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