映画「ドグラ・マグラ」「薔薇(ばら)の葬列」を監督した映像作家の松本俊夫(まつもと・としお)さんが12日、腸閉塞(へいそく)のため、東京都内の病院で死去した。85歳だった。葬儀は家族による密葬で行う。

 東大卒業後、ドキュメンタリーの世界に入り、「西陣」「石の詩」など前衛的作品を発表。67年の「母たち」でベネチア国際記録映画祭のグランプリを得た。69年、ピーター(池畑慎之介)さんを主演に迎えて新宿の先端文化を生きる若者を描いた「薔薇の葬列」で劇映画に進出。88年には夢野久作の長編小説を原作に桂枝雀さん主演の「ドグラ・マグラ」を監督した。70年の大阪万博では「せんい館」の映像を担当。実験映画やビデオアートなど多彩な作品を残した。