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 飛行機から10代の少年が降りてきた。両耳に、小石を一つずつ入れていた。頭部には、殴られてできた傷があり、大きな音を嫌がった。それでも、耳栓を求めることもなく、二つの小石を使い続けた。

 南スーダン北部のベンティウの飛行場。少年はバッグも持たず、ズボンは汚れたままだった。背丈は大きいが、まなざしは子供で、戸惑いを見せていた。民兵組織に徴用され、政府軍に捕まった。殴られ、蹴られ、むちで打たれ、踏みつけられた。

 そして、今、6年ぶりに家族のもとに帰ろうとしていた。

 ユニセフ(UNICEF=国連児童基金)のトラックに乗り込み、後部の長椅子のような席に体をずらして座ると、おびえているようだった。

 「ドゥオプ、聞こえる?」。ユニセフの職員が名前を呼びかけた。「もうすぐ、お母さんと会えるよ」

 しかし、ドゥオプは窓の外を見つめたままだった。車はひどいガタガタ道を走り続け、あとはみんな無言だった。

 世界で最も新しい国、南スーダン。2011年に、祝福されて独立した。しかし、国造りは期待されたようには進まず、子供にとってとくに厳しい社会ができてしまった。

 独立してすぐに国は割れた。民…

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